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インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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3月11日(木)、ニューデリーのGPOにてEMSで送った荷物。本たくさん。

3月15日(月)、日本の自宅着。

所要4日。早い。偉い。

本も無事っぽい(たぶん)。

ただし、包んだ白い布が、見事にベージュに変色していたのには驚いた。たった4日で汚れすぎ。
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備忘メモ。

インドの元警察官キラン・ベーディー(Kiran Bedi किरण बेदी )の半生に関するドキュメンタリー、"Yes madam, sir" を見た。

NHK世界のドキュメンタリーで放映されたもの。

寮付きのドービー(洗濯人)から受け取った洗濯物から、デニムを取り出す。

どこだ、番号は。

ドービーは、洗濯物の持ち主を識別するため、預かった洗濯物に部屋番号を書く。通常はタグなど表には出ない部分に書くが、Tシャツなどは襟元など表に出る部分に書かれてしまうことがある。

買って初めてドービーに出したこのデニムにも、どこかに部屋番号が書かれたはずだ。

濃色のデニムなので、表に出る部分には書けないはずだ(見えない)。

タグには、ない。

どこだ?新しいものだから遠慮して書かなかったのか?

見つけた。ポケット部分の裏地だ。

番号を書かれること自体は決して喜ばしいことではないはずであり、かつてなら不快感が上回っていたはずだが、今は安心感が心を満たした。どこに書かれたか分からないのは不安なのだ。

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そろそろインド撤収準備。

まずは、まだインドで使う本、一時帰国時に自力で運ぶ本、服などと一緒に段ボール箱で送る本などを除いた、約100冊の本を日本に送ることにした。

ヤマトヤで調達した紐(Rs. 150)で、本を束ねる。

タクシーを呼ぶ。8時間Rs. 650のおなじみ価格。

本を車に詰め込む。

「どこ(行くの)」

ゼネラル・ポスト・オフィス。

「どこ?」

だめだ…。

Gole Dak Khaana(通称名)だよ。

「ああ、バラー(大きな)ポストオフィスね」

通じた。

到着。コンノート・プレイス近くの大きな郵便局。もっと近場にもあるのだろうけど、今日は他の用事もあるので、ついで。

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入ってすぐのところに、箱詰めや布かけを手伝っている人たちがいた(荷物は白い布で包まないと、受け取ってもらえない。過去記事参照。所定の箱を使う場合は別)。スピードポスト(EMS)で本を送りたいんだけど、と声を掛ける。

向こうはプロ。話は早い。

建物外の日陰に本を運び、せっせと布で縫い始めた。

10束の本を、それぞれ白い布で包んでいく。段ボール箱があればそれにいれてまとめて包んだほうがよいのだろうが、ここに段ボール箱の備えはなかった。本を束ねたものに、そのまま布掛け。

できたものに、順次マジックで宛名書き。

計1時間かかった。

屋外での作業で、作業しているあんちゃんはかろうじて日陰、自分は日向、途中からはあんちゃんも日向。無駄に体力を消耗した。

建物中のカウンターまで運んでもらった。布かけは1つRs. 50。ちょっと余分にお金をわたす。

中はさほど混んでおらず(カウンターの数が非常に多い)、すぐに自分の番。1つずつ、重さを量ってEMSのシールを貼っていく。

量りをみてビビる。予想より重い。ヤバ。お金、足りるかな。

トータルで30kgくらいと思っていたが、全然甘かった。60-70kgくらいあった。しかも、1つずつなので、余計にコストもかかる。

合計、Rs. 18,500。4万円近く。所持金内で収まったが、想定外の金額だ。

本って、重いなぁ。

さあ、日本にはいつ着くかな。

急がなくてもよいけど、無事に着いてほしい。

(追記)

後で郵便局の場所を確認してみた。

ラウンドアバウト(roundabout、ロータリー交差点のようなもの)の島の中にある。変な場所。


大きな地図で見る
8割方くらい完成度の論文を指導教授に提出した。その裁き、否、判断をしばし待つ。

読む時間が必要だから、○日の○時に来なさい、との指示を受けた。時間を守る人なので、こうした指示は信頼できるし、またちゃんと読んできてくれる。このような指導教授にめぐりあえたのは大変な幸運だ。ここインドでは、特に。

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JNUのSIS(国際学研究科)の前の犬。人気者。
午後7時ごろ、航空券の手配を頼んでいた旅行会社から電話。

「今から行ってもいいですか。近くに住んでるから、30分で行きます」

航空券代金の集金だ。

しかしまた、いきなりすぎやしないか。友人宅に遊びに行くのならともかく、もうちょっと何とかならんものか。急ぎの局面であることは確かなので、仕方ない部分もあるが、せめて前日に連絡がほしい。

その後、ちゃんと30分後に来た。偉い。さすがは日本人御用達の旅行会社だ。

しかし現れたのは、ハタチくらいのあんちゃん。この子でほんとうにいいのか?

どうぞとか言ってないのに、さっさと入ってきてベッドに座っているし。おいおい。お前はクラスメートか。否、自分のクラスメートはもっと遠慮がちだった。

代金を渡す。札束(高額紙幣がないので、枚数が多くなってしまう)。携帯を取り出して金額を確認してから、不安そうな面持ちで、お金を数える。彼にとっては、責任重大な役回りなのだ。

「もう一度数えていいですか?」

どうぞ。

「輪ゴムありますか?」

ねーよ。必要なら自分で持ってこいよ。

ともかく、確認修了。

本棚を指さして、

「この本は全部あなたのですか?」

そりゃそうだ。そうでなけりゃ、何なんだ。

と、ここで突然、

「全部勉強しましたか?」

日本語で聞いてきた。それまでは全部英語だったので、不意を打たれた。

日本人相手の商売で、身につけたのだろうか。自然な発音。

「日本語を少し勉強しています」(J)

お上手です。

「正式な領収書は後日お持ちします。その際はまた電話します」(E)

大事なところは英語に戻る。日本語でもいけそうだけど、仕事に関わる部分を日本語でするまでの自信はないらしい。

ともかく、これで今週末の一時帰国の手配ができた。

今日のランチ。
Cafe Coffee Dayのチキン・キーマ・クルチャ。
生姜が効きすぎ。グリーンピースだらけ(嫌い)。
二度と食わない。

あとで部屋に戻ってから、口直しに焼きおにぎり(冷凍)を食べた。
学内の商店が集まる場所ショッピング・コンプレックス、通称KCでのこと。

横になっている1匹の犬に目が向いた。たくさんハエがたかっている。汚れており、弱々しい。

もうすぐ死ぬのだろう。そう思った。

犬が突如として奇妙な声で吠えた。具合がわるいのだろうか。立ち上がって日陰に移動。しかし他の犬に吠えられて、よろよろと歩き出す。車に轢かれそうになる。車がよけてくれた。

とりあえず目の前でその犬の最期を見ずには済んだが、いずれにせよ長くはないだろう。


寮では多くの子猫を見る。

多くはすぐに死ぬのだろう。そうでなければ、寮は猫で埋め尽くされているはずだ。


ここでは、犬や猫が大量に生まれ、その多くはすぐに死ぬ。生まれやすく、死にやすい。そんな世界。

人間もたくさん生まれるが、犬や猫ほど死にやすくはない。だから増えている。

インドでは、人の命が軽く、安い。外国人から見てそう感じるだけではなく、外国を知るインド人もよくそのようなことを口にする。

需要と供給の原理で、人が多いから安いのか。それとも、宗教観に裏付けられたものなのか。

そんな、答えのない疑問が頭を巡っていた。

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ヴァサント・クンジのDLFというショッピングモール。ランチはここで。
 
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北隣にはすでに高級ブランドショップのモールがあるが、すぐ南隣にもまたモールができる。
3つも並べてどうするんだ。
ホーリーを過ぎれば夏だよ。

そんなことを言われた。確かにもう暑い。

春はどこ?

デリー日本人会ウェブサイトによれば、デリーの季節は、乾燥期(9-3月)、暑熱期(4-7月)、モンスーン(7月下旬-8月)の3つ。

春は?

ウィキペディアによれば、4月から夏、6月下旬から9月中旬までモンスーン、その後「ポスト・モンスーン」(秋?)があり、11月下旬から2月上旬までで、それから夏が来るまでが短い春。

春、見つけた。でも少し違和感。

データに基づいてのことだろうが、自分の感覚とはちょっと違う。モンスーンはもっと短いイメージ。

春も、そんなに長くはない。今年の感覚からすると、2月下旬の気温は春っぽい感じがしたが、もうそろそろ夏な感じ。すると、春は2月下旬から3月上旬。ほんのつかのまの春だ。

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この赤い花がそこら中に咲き乱れている
論文のほうはなんとか先が見えてきた…。やれやれ。

まだ論文提出に向けてハードルはいくつも残されているが、他の懸案にも着手していかねばならない。

一時帰国の飛行機の手配とか、荷物の始末とか、研究の資料集めとか。

というわけで、今日は荷物の送り方を研究(というほど大げさではない)。

日本=インド間で荷物を送るのはなかなか大変。

日本からインドへの輸送だと特に、盗難、紛失、税金といった問題がある。そうした問題に関連して、EMS(インドではSpeed Post)よりも安いSAL便のほうが実はリスクが低いという話がチラホラを出ている。あんまり具体的な理由はわからないけど、重要性が高い荷物ほど狙われやすいとかそういうことなんだろう。きっと。

SAL便?
知らんなあ。

調べてみた。

Surface Air Liftedの略。

優先度の低い航空便、みたいなもの。

インドから送れる相手国は限られている。日本はOK。
料金は、最初250gまでがRs. 310で、以降250gごとにRs. 35。
10kgと仮定すると、Rs. 1,675。

まあ安いのかなぁ。

EMSだと、
最初250gまでがRs. 425で、以降250gごとにRs. 50。
10kgと仮定すると、Rs. 2,375。

あれ、EMSってこんなに安かったっけ?
SALと大して変わらないじゃん。

考えてみれば、インドから大きい荷物を送ったことはなかったのだ。

ブログとかに書かれた情報によれば、EMSだと1-2週間くらい、SALだと1-2ヶ月くらい、というのがだいだいのところ。EMSの1-2週間というのは、 自分の経験的にもそんな感じ。

やっぱりEMSかな。

インド発だから、中身抜きとかのリスクは低いだろうし。

次の問題は、梱包だ。

インドから国外に送る荷物は白い布で包んでロウを垂らして固めなければならないという話がある。大きな郵便局に行けば専門の人が郵便局の外にいるので、その人に頼めばいい。らしい。

仕立て屋でもやってくれるという説もある。

いずれにしても、段ボールに詰めて最寄のJNU内の郵便局に持って行けばOK、とはならないということだ。

厄介な話だが、仕方ない。

試しにまず1箱送ってみようか。
2月半ばにインドに戻ってから、早2週間。とても早かった。信じられない。

ひたすらに論文と向き合い、しかし思うように行かず苦しんでいる、という意味で変化に乏しい日々だからかもしれない。

迫るタイムリミットを前にして、そんな現実を受け入れたくない精神が働いているのかもしれない。

しかし、日増しに上がる気温が、時の流れを感じさせてくれる。

2週間前、室内はかなり涼しく感じられた。寝るときは、毛布と薄い布団両方をかけ、それでもちょっと寒いくらいだった。室温は17度くらいだったろうか。

それが今や午後10時でも、室温が25度もある。寝るときは薄掛け1枚で十分だ。

今日からは、昼間、部屋のファンを回し始めた。

ふと思った。このファンのおかげで、インドでの暮らしはどれだけマシになっていることか。暑さ対策というだけではない。虫を吹き飛ばし、雑音をかき消す(ファンそれ自体はうるさいが、慣れれば気にならなくなり、他の雑音を消してくれる)。なんてすばらしいんだ。

こんな暮らしもあと少し。またすぐインドには来るだろうが、そのときはこんな薄汚なく、いや激しく汚く、エアコンもない部屋に泊まることはないだろう。ちょっとだけ名残惜しい気もする。


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プロフィール
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toshi
性別:
男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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