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インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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3月14日(土)

6時過ぎの日の出をガンガーで堪能すべく、早起き。5時半ごろ部屋を出ると、外はまだ暗いし、ホテルのスタッフも誰も起きてない。O氏と合流後、ホテルに戻ってスタッフを起こし、ボートを手配してもらう。1時間でRs. 40。6時頃、薄明かりのなか、ボートはガンガーへ漕ぎだす。

ボートの漕ぎ手は12歳くらいの少年。最初、それよりも若い少女が同乗してきて、ガンガーに流す灯篭を売りにきた。家族の数だけ買えとか、1つRs. 50だとか漕ぎ手の少年が言ってくるが、1つもらい、Rs. 20だけ渡して帰らせる。本当はこの少女が昨日は1つRs. 10でこれを売っていたことを知っているが、少しは儲けさせてあげようとの思いが働いた。

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日の出ごろのガンガー

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月とガートと灯篭売りの少女

ガンガーの日の出を見ようと思ったが、残念ながら曇り空。1時間のツアーが終わるころ、ようやく太陽が顔をのぞかせた。

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沐浴する人々

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ガンガーの日の出とペットボトル
 
この漕ぎ手の少年はやる気がないのか下手なのか、とにかく遅い。どんどん抜かされていく。解説も無理。流れてくる死体(の一部)を指さして「死体」と言うくらい。確かに言われないとわからないが。

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漕ぎ手の少年

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DVD水上移動販売

有名なガンガーのボート体験を終えたが、正直なところ、特別に感じるところはなかった。

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ガートから撮った1枚

ガンパティの屋上のレストランでO氏とともに朝食。ここからの景色はよい。パンケーキ、オムレツ、コーヒー。コーヒーはとてもまずい。おそらくは安いインスタント。パンケーキも味がなかった。

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ガンパティ屋上レストランから

徒歩でマニカルニカー・ガート(Manikarnika Ghat)の火葬場へ。屋外で死体が焼かれる様子に多くの日本人観光客が衝撃を受け、さまざまな思いを抱く場所として有名。訪れると、死体は運びこまれていたが、肝心の火葬はまだ行われていなかった。まだ朝8時ころで、早すぎたのだろうか。見物人の数も少ない。日本人観光客が他に2人いたくらい。しかたなく、次へ。

ヴィシュワナート寺院方面へ、旧市街の路地を行く。迷子。O氏はこのすぐ近くの語学学校(バーシャ・バラティBhasha Bharati)にて住みこみでレッスンを受けているので道がわかると思っていたのだが、ダメだった。しかも、迷った挙句に出た場所が、その語学学校。期せずしてそこにたどり着いたとき、O氏はさすがに少しショックを受けていたようだった。

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語学学校入口
 
せっかくなので、その語学学校を案内してもらう。「学校」といえるほどの施設ではなく、路地裏の少し大きめの家で、教室も開いているといった程度の規模。O氏が宛がわれている部屋も見せてもらったところ、なかなかきれいで広さも十分。JNUの寮よりはよほどいい。

現在地も把握できたことで、あらためてヴィシュワナート寺院方面へ。しかし、この日は大統領が来るということで交通管制が布かれ、厳重な警備状況となっていた。もちろん中へも入れず。

封鎖された一角を迂回して旧市街中心地に出て、サイクル・リクシャーを拾う。次の目的地、バナーラス・ヒンドゥー大学(Banaras Hindu University)へ。インドに来る前から何度も聞いたことのある有名な大学だ。今回のヴァーナーラスィー観光の目玉の1つ。

サイクル・リクシャーのままで大学構内へと入る。市街の喧騒とはうって変わって、落ち着いた雰囲気。扇形に区画され整然とした構内を進む。構造物はJNUよりもきれいな気がする。

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バナーラス・ヒンドゥー大入口

まずは学内にあるヴィシュワナート寺院へ。旧市街の同名寺院とは別もの。靴を脱がねばならず、靴置場でRs. 5とられた。「ごるぴー」と言われて、はじめは何を言われているのかわからず、日本語で5と言っているのだと気付くまで時間がかかった。外国人価格なのだろう。訪れた人々が真剣に祈りを奉げている姿が印象的だった。

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大学内の寺院

寺院の前に小さな商店が軒を連ねていたので、そこの飲食店で休憩。コーヒー・シェイクRs. 20。並びの本屋に寄ってから、この大学の図書館へ。部外者でも書類をその場で書けば簡単に入れる。中を一回り見学。歴史を感じさせる重厚な建築。所蔵資料も検索したが、自分にとってめぼしい資料はなさそうだった。

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BHU図書館

同じく構内にある美術館はこの日は休館日だったため、入れず。寺院の前でラッシーを飲んで一息つき、次の目的地をめざす。ガンガーの対岸にある、ラームナガル城(Ramnagar Fort)へ、オート・リクシャーでRs. 50(大学を出てから拾った)。

この間の道がひどい。ヴァーラーナスィーの道路の路面状況は概して酷かったが、このときの移動が最悪だった。ガンガーは浮き橋を渡ったのだが、ここがまたひどい。オート・リクシャーがかろうじてすれ違えるくらいの狭い橋。激しい揺れになんとか耐えて、ラームナガル城に到着。

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浮き橋

この城に、わざわざ河を渡って訪れる価値はない。中の博物館(Rs. 15)も、城自体も。『歩き方』は博物館を「見ごたえあり」としているが、まったく同意しかねる。しいて言えば、城から見るガンガーは悪くない。

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ラームナガル城入口

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博物館

城の見物を終えたころにはすでにランチタイム。市街に戻って昼食をとりたいが、早朝からの活動で疲弊しており、再びオート・リクシャーに揺られて橋を渡り、酷い道を通って戻るのは何としても避けたかった。そこで、あるのかどうかもわからなかったが、ボートで戻ることを提案。乗り気でないO氏をなんとか説き伏せ、岸へ。すると、観光客を相手にしているガートのボート漕ぎとはまた違う、漁を生業としていると思われる人々がいた。交渉の末、Rs. 150で対岸のガートまで送ってもらうことに。朝のボートに比べてずいぶんと高い。しかし、ガンガーの涼しげな風を受け、悠然と景色を眺めながらのこの移動は悪くなかった。朝のボートの少年とは違う歴戦のおじさんが漕ぐにもかかわらずそれなりに時間もかかったし、Rs. 150というのもそんなに悪い値段では無いように思えた。

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ボートを待つ1

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ボートを待つ2

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ガンガー、ボートを漕ぐおじさん、水牛の群れ

アッシー・ガートというところで上陸。そこからは徒歩で、また日本食レストランをめざす。途中また迷子になり、さらに日本語を操る少年にだまされそうになりながらも、なんとかたどりつく。

『歩き方』にも紹介されているしゃん亭。豚汁そばを注文。豚汁に麺とじゃがいもが入ったメニュー。おいしくない。麺に至っては、何の麺なのかすらわからなかった。風味がなく、蕎麦なのか、うどんなのか、はたまた別の何かなのか、わからない。値段は安い(Rs. 100未満のメニューばかり)が、味もそれ相応。O氏が注文していたかつ丼も、彼の様子からするに、あまり良くなかったようだ。

ここは店員が日本人。日本語で接客され、とまどう自分とO氏(とくに後者)。考えてみれば、日本人が店員として接客してくれる店なんて、インドに来てから初めてだ(オーナーが日本人とか、シェフが日本人ならある)。会計を頼むのは日本語でなんて言えばいいか、などということを真面目にO氏と議論してしまった。

併設のインターネット・コーナーを利用してから、旧市街中心地方面へ戻る。O氏と別れ、ホテルへ戻る。シャワーを浴び、身を泡で包んで洗っている最中に、何と水が止まってしまった。困った状況。バスタオルを巻いて部屋から顔を出し、ホテルのスタッフに告げる。すると、すぐにポンプでくみ上げるから5分だけ待って、との対応。実際に5分くらいで復旧した。

しばらく休憩したのち、再びO氏を合流し、夕食へ。ヴァーラーナスィーで一番おいしいものを食べようということで、高級ホテルであるタージ・ガンジスをめざす。だが、オート・リクシャーが連れてきたホテルは名前が違う。ザ・ゲートウェイ・ホテル(The Gateway Hotel)。確かにタージ・グループのホテルだ。名前が変わったのだろうか。

そこのレストラン、ヴァルナ(Varuna)へ。ビールから初めて、スープ、グレービー(汁モノ)2品、ナーン、デザート、締めのコーヒーまで、単品をコース仕立てに注文していった。チキンを使ったグレービーが特によかった。インド料理というよりも、イタリアンのような味わい。全体的にスパイスが控え目なのは、こういう外国人向けのところの共通する特徴。コーヒーは強烈な酸味と苦み。ただし香りは弱い。これはインドの豆の特徴なのだろうか、こういう傾向がある。

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皿上左がそのチキンのグレービー

デリーの高級レストランでこの注文をしたら大変な値段になるが、ここでは1人Rs. 1,000弱で済んだ(税込、サーヴィス料は含まず)。ヴァーラーナスィーは物価が安い。

格調ある高級ホテルから、川岸の安ホテルへと戻る。2日目はこれにて終了。
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男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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