インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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備忘メモ。
インドの元警察官キラン・ベーディー(Kiran Bedi किरण बेदी )の半生に関するドキュメンタリー、"Yes madam, sir" を見た。 NHK世界のドキュメンタリーで放映されたもの。 PR
寮付きのドービー(洗濯人)から受け取った洗濯物から、デニムを取り出す。
どこだ、番号は。 ドービーは、洗濯物の持ち主を識別するため、預かった洗濯物に部屋番号を書く。通常はタグなど表には出ない部分に書くが、Tシャツなどは襟元など表に出る部分に書かれてしまうことがある。 買って初めてドービーに出したこのデニムにも、どこかに部屋番号が書かれたはずだ。 濃色のデニムなので、表に出る部分には書けないはずだ(見えない)。 タグには、ない。 どこだ?新しいものだから遠慮して書かなかったのか? 見つけた。ポケット部分の裏地だ。 番号を書かれること自体は決して喜ばしいことではないはずであり、かつてなら不快感が上回っていたはずだが、今は安心感が心を満たした。どこに書かれたか分からないのは不安なのだ。
前エントリの郵便局のあと、本屋巡りをしてからの帰り道、かなり遅めのランチを求めてディッリー・ハート(Dilli Haat)に立ち寄った。
※ディッリー・ハートとは、民芸品の露天と各州観光局の飲食店(これも露天)が立ち並ぶ、デリー有数の観光スポット。日本人観光客はさほど多くないような気がする。もっと人気になっていい。 何となく選んだアッサム州の飲食店へ。 メニューの冒頭にあった、フィッシュ・カレーとライスのセット(メニュー名は、なんかローカルっぽい見知らぬ名前だった)をオーダー。Rs. 80。 フィッシュ・カレー
汁に細かいジャガイモが浮かんでいる。その時点で期待度激減↓。 ライスも固そうだし。 魚のフライに、スプーンを突き立てた瞬間、驚いた。 柔らかい。 インドでおなじみの、干物を長時間唐揚げしたかのような、固いフィッシュ・フライとは違う。日本で出会うような、柔らかいフィッシュ・フライだ。 期待度↑。 ご飯の山を崩し、魚とカレーをまぜあわせ、口に運ぶ。 うまい。実にうまい。 カレー自体の味は大したことない。ただし、珍しい。まったく辛くない。ターメリックとサフランがメインだろうか。パクチーも軽く個性をアピールしている。ジャガイモが意外と邪魔をせず、むしろまろやかさをもたらす。とはいっても単品で食べて美味しいものではないと思う。安い店のダールみたい、と言えばインド関係者はイメージがしやすいだろうか。 すっきりカレーと、柔らかい魚唐揚げと、ご飯が合わさったときに、組み合わせの妙が生まれる。 スプーンが進む。心が弾む↑。 しかし、途中で異変。 脳がストップを命じている。スプーンを置け、と。 なぜだ! 大した量を食べていないのに! 辛くもないし、何が問題なんだ! 自分の体が送るメッセージを理解できずに苦しむ。 ふと気づく。 重い荷物を運び(部屋→タクシー、タクシー→郵便局)、長時間直射日光にさらされ、朝から食事もとらずにここまで動き続けた今日の履歴を。 疲れた胃腸が、助けを求めているのだ。 東京への長距離移動を翌日に控えた状況も勘案し、泣く泣くスプーンを置いた。
そろそろインド撤収準備。
まずは、まだインドで使う本、一時帰国時に自力で運ぶ本、服などと一緒に段ボール箱で送る本などを除いた、約100冊の本を日本に送ることにした。 ヤマトヤで調達した紐(Rs. 150)で、本を束ねる。 タクシーを呼ぶ。8時間Rs. 650のおなじみ価格。 本を車に詰め込む。 「どこ(行くの)」 ゼネラル・ポスト・オフィス。 「どこ?」 だめだ…。 Gole Dak Khaana(通称名)だよ。 「ああ、バラー(大きな)ポストオフィスね」 通じた。 到着。コンノート・プレイス近くの大きな郵便局。もっと近場にもあるのだろうけど、今日は他の用事もあるので、ついで。 入ってすぐのところに、箱詰めや布かけを手伝っている人たちがいた(荷物は白い布で包まないと、受け取ってもらえない。過去記事参照。所定の箱を使う場合は別)。スピードポスト(EMS)で本を送りたいんだけど、と声を掛ける。 向こうはプロ。話は早い。 建物外の日陰に本を運び、せっせと布で縫い始めた。 10束の本を、それぞれ白い布で包んでいく。段ボール箱があればそれにいれてまとめて包んだほうがよいのだろうが、ここに段ボール箱の備えはなかった。本を束ねたものに、そのまま布掛け。 できたものに、順次マジックで宛名書き。 計1時間かかった。 屋外での作業で、作業しているあんちゃんはかろうじて日陰、自分は日向、途中からはあんちゃんも日向。無駄に体力を消耗した。 建物中のカウンターまで運んでもらった。布かけは1つRs. 50。ちょっと余分にお金をわたす。 中はさほど混んでおらず(カウンターの数が非常に多い)、すぐに自分の番。1つずつ、重さを量ってEMSのシールを貼っていく。 量りをみてビビる。予想より重い。ヤバ。お金、足りるかな。 トータルで30kgくらいと思っていたが、全然甘かった。60-70kgくらいあった。しかも、1つずつなので、余計にコストもかかる。 合計、Rs. 18,500。4万円近く。所持金内で収まったが、想定外の金額だ。 本って、重いなぁ。 さあ、日本にはいつ着くかな。 急がなくてもよいけど、無事に着いてほしい。 (追記) 後で郵便局の場所を確認してみた。 ラウンドアバウト(roundabout、ロータリー交差点のようなもの)の島の中にある。変な場所。 大きな地図で見る
久しぶりに、JNUの所属センターの研究会に出席した。骨折以来初めてなので、おおよそ3ヶ月ぶりだろう。
今日は、ヨーロッパから来ているある研究者の報告。博士課程レベルの若手。別の場所で一度会って挨拶したことのある人で、テーマも非常に興味深かったので、今日はこのために研究科を訪れた。多くの学生や教員も集まっていた。 セミナー室のPCとパワーポイントの立ち上げに手間取る。これはまあ仕方ない。いつものことだ。隣に座った教員が、この準備の悪さがインドなのよ、とつぶやく。 ようやくパワーポイントが起動する。巻き起こる拍手。めでたし。 やっとのことで開始できた報告は40分ほど。その後、質疑応答。 出席した甲斐があったというものだ。非常に参考になった。ただし反面教師としてだが。 初歩的な概念の説明。わかりきった事実関係の解説。稚拙な方法論的の提示。無理やりな比較。そして結論なき終わり。 なんじゃこりゃ。反面教師として以外には、何の価値もない。 修士1年の論文構想発表とか、そういうレベル。 隣の教員は、せっかくノートを広げてメモを取る構えだったのに、報告者の名前と報告タイトルしか書いていない。何名かの教員は、途中退席してそのまま帰ってこなかった。 この退屈な報告はいつまで続くのか。沈鬱な雰囲気が場を支配していた。 質疑応答では、研究の趣旨をもういちど説明するよう促したり、方法論上の問題点を指摘したり、分析上の不足(要するに浅いということ)を諭したり。ここの教員たちは、みんなとても優しい。 ダメさ加減がわかりやすい報告だった。そのため、皮肉ではなく、本当に参考になった。こういう研究をしてはいけない。そう心に刻んだ。
最近ツイてない。
犬。本文と関係ない。
昨日は、乗っていたオートリクシャーが給油のため、スタンドに入った。一言客に断ってから入れ。それに、目的地まですぐなのだから、給油は後でもいいだろ。 今日は、乗っていたオートリクシャーが途中で壊れた。確かに、最初に声をかけたとき、車体の裏を覗いていたから、その時点からおかしかったのだろう。 しょうがないので、壊れた地点から他のオートに乗り換え。運賃の話は運転手間でつけてくれた。さすがにこっちに損はさせない。当初の約束の金額をだいたいの距離に応じて2人の運転手に分けて支払うことにした。 しかし、乗り継いだオートの運転手がまたひどい。まずは道を間違える。とんでもないガタガタの道に入っていったので、てっきりハイレベルな抜け道なのかと思ったら、タダの行き止まり。そして遠回り。しかも給油。最悪だ。 金額は乗り継ぎ時に話をつけた通りの金額で。間違えて遠回りになったので、メーターの指し示す金額よりも、支払い金額のほうが安い。何か言ってくると予測して身構えていたが、何も言ってこなかった。さすがに申し訳ない気持ちはあったのだろう。 ランチのキーマ・パラーンター・セット(Rs. 95)。 羊のひき肉を練りこんだパラーンター(左)。 臭い。羊肉臭い。そのまま。 スパイスで巧みに臭みを消すのがインド料理の腕の見せ所のはずだが、 これはヒドい。 値段は安いが、味も相応ということで。 店員の応対がいい店なのに、もったいない。
午後7時ごろ、航空券の手配を頼んでいた旅行会社から電話。
「今から行ってもいいですか。近くに住んでるから、30分で行きます」 航空券代金の集金だ。 しかしまた、いきなりすぎやしないか。友人宅に遊びに行くのならともかく、もうちょっと何とかならんものか。急ぎの局面であることは確かなので、仕方ない部分もあるが、せめて前日に連絡がほしい。 その後、ちゃんと30分後に来た。偉い。さすがは日本人御用達の旅行会社だ。 しかし現れたのは、ハタチくらいのあんちゃん。この子でほんとうにいいのか? どうぞとか言ってないのに、さっさと入ってきてベッドに座っているし。おいおい。お前はクラスメートか。否、自分のクラスメートはもっと遠慮がちだった。 代金を渡す。札束(高額紙幣がないので、枚数が多くなってしまう)。携帯を取り出して金額を確認してから、不安そうな面持ちで、お金を数える。彼にとっては、責任重大な役回りなのだ。 「もう一度数えていいですか?」 どうぞ。 「輪ゴムありますか?」 ねーよ。必要なら自分で持ってこいよ。 ともかく、確認修了。 本棚を指さして、 「この本は全部あなたのですか?」 そりゃそうだ。そうでなけりゃ、何なんだ。 と、ここで突然、 「全部勉強しましたか?」 と日本語で聞いてきた。それまでは全部英語だったので、不意を打たれた。 日本人相手の商売で、身につけたのだろうか。自然な発音。 「日本語を少し勉強しています」(J) お上手です。 「正式な領収書は後日お持ちします。その際はまた電話します」(E) 大事なところは英語に戻る。日本語でもいけそうだけど、仕事に関わる部分を日本語でするまでの自信はないらしい。 ともかく、これで今週末の一時帰国の手配ができた。 今日のランチ。 Cafe Coffee Dayのチキン・キーマ・クルチャ。 生姜が効きすぎ。グリーンピースだらけ(嫌い)。 二度と食わない。 あとで部屋に戻ってから、口直しに焼きおにぎり(冷凍)を食べた。
学内の商店が集まる場所ショッピング・コンプレックス、通称KCでのこと。
横になっている1匹の犬に目が向いた。たくさんハエがたかっている。汚れており、弱々しい。 もうすぐ死ぬのだろう。そう思った。 犬が突如として奇妙な声で吠えた。具合がわるいのだろうか。立ち上がって日陰に移動。しかし他の犬に吠えられて、よろよろと歩き出す。車に轢かれそうになる。車がよけてくれた。 とりあえず目の前でその犬の最期を見ずには済んだが、いずれにせよ長くはないだろう。 寮では多くの子猫を見る。 多くはすぐに死ぬのだろう。そうでなければ、寮は猫で埋め尽くされているはずだ。 ここでは、犬や猫が大量に生まれ、その多くはすぐに死ぬ。生まれやすく、死にやすい。そんな世界。 人間もたくさん生まれるが、犬や猫ほど死にやすくはない。だから増えている。 インドでは、人の命が軽く、安い。外国人から見てそう感じるだけではなく、外国を知るインド人もよくそのようなことを口にする。 需要と供給の原理で、人が多いから安いのか。それとも、宗教観に裏付けられたものなのか。 そんな、答えのない疑問が頭を巡っていた。
ホーリーを過ぎれば夏だよ。
そんなことを言われた。確かにもう暑い。 春はどこ? デリー日本人会ウェブサイトによれば、デリーの季節は、乾燥期(9-3月)、暑熱期(4-7月)、モンスーン(7月下旬-8月)の3つ。 春は? ウィキペディアによれば、4月から夏、6月下旬から9月中旬までモンスーン、その後「ポスト・モンスーン」(秋?)があり、11月下旬から2月上旬までで、それから夏が来るまでが短い春。 春、見つけた。でも少し違和感。 データに基づいてのことだろうが、自分の感覚とはちょっと違う。モンスーンはもっと短いイメージ。 春も、そんなに長くはない。今年の感覚からすると、2月下旬の気温は春っぽい感じがしたが、もうそろそろ夏な感じ。すると、春は2月下旬から3月上旬。ほんのつかのまの春だ。 この赤い花がそこら中に咲き乱れている |
プロフィール
HN:
toshi
性別:
男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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