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インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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自分のセンターでは、今週月曜から第2セメスターの授業が始まった。研究科やセンターによって授業開始日が異なるのはいかにもJNUらしい。

今セメスターも3つのコースを履修。各90分×2コマで、週6コマ。今週前半に行われる1回目の授業はイントロダクションに充てられるため、授業の中身に入るのは明日以降。だからまだ余裕があるはずなのだが、知らない間にやるべき仕事が蓄積しており、さらに不測の事態も重なり、早くも妙に忙しい状態になっている。

今日は授業に代えて、クローズドの研究会が行われた。報告者はウェストミンスター大(U. of Westminster)のDaya Kishan Thussu教授。自専攻の教員と学生だけが参加した少人数の研究会だったが、非常に興味深い報告であり、クローズドで行われたことはもったいないと思う。研究会の後は、リスが周りを駆け回る屋外のダーバーに移動しての和やかな昼食会となった。

[以下、報告会メモ]


報告者:Daya Kishan Thussu(Professor of International Communication, U. of Westminster)
テーマ:Global Media

報告者のDaya Kishan Thussuは、JNU卒業生で、その後メディアでのキャリアを積み、現在はイギリスのウェストミンスター大の教授。和やかなオーラを醸し出す英国紳士という印象。もちろん出身はインド。国際関係論をバックボーンとして、メディアのグローバルな側面を研究している。業績多数。近著は、News as Entertainment: Rise of Global Infotainment (London: Sage, 2008)。ところどころにヒンディー語を交えての報告であった。

長時間(2時間弱)の報告であり、話題は多岐にわたったが、中核となっていたのは娯楽主義および商業主義に走るメディアへの批判と、メディア研究における欧米中心主義に対する批判であった。それらの指摘自体は新奇性に乏しいものだが、インド政府のパブリック・ディプロマシーや、ニュースの「ボリウッド化」といった、インドからの(への)観点が興味深く思われた。

根本に反欧米、反帝国主義の姿勢が感じられたが、この点に関しては、世代的な呪縛としてやむを得ないところがある、と自身で語っていた。この言葉には、若い世代が異なる背景のもとにあることが示唆されている。

自分にとっては、様々な発想の手がかりを得られた非常に有意義な研究会(およびその後の食事会)であった。
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プロフィール
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toshi
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男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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