インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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(タイトルだけ見て誤解されると困るので予め言っておくと、自分が被害にあったという話ではない)
インドの旅行ガイドを開けば、そこにはさまざまな事件の被害体験談が盛りだくさん。初めてインドを訪れたときは(・・・そういえば、ちょうど2年前の今頃だった)、そのような事件やトラブルに遭遇することへの恐怖心でいっぱいだった。 時は流れて、実際にデリーに暮らして7ヶ月目に入る今、その警戒心はどうしても緩くなっているところがある。知識や経験を増し、リスクを避けるスキルが向上しているという側面もなくはないだろうが、それよりもやはり、これまで幸いにして自分が被害に遭っていないということが、警戒心を下げる単純な理由である。 ガイドブックで事件の話を読んでも、無関係な他人事としか思えないようになっていた。そう感じる理由としては、経験値の低い旅行者と自分は違う、という自惚れもあるのだろう。 だが、身近な人のトラブルの話を聞けば、さすがに印象は違う。最近、自分よりも明らかに経験値の高い2人のトラブルを聞いた。そのことは、弛んだ防犯意識に再活性化をもたらしてくれた。 先のカルナータカおよびケーララへの旅行の直前に、JNUの先輩であるアルカカット氏の「これでインディア」でスリ被害体験談を読んだ。このことは、旅行に向けて、留守中の自室の侵入犯対策と、旅行中のスリなどのトラブル予防策を再検討するきっかけとなった。 また、金曜日にはインド人のクラスメイトから、かなり深刻なトラブルの話を聞いた。これが今回の記事のタイトルにした、睡眠薬強盗の事例である。 彼は、1月中旬の祝日を利用して帰省し、デリーに戻る電車内で睡眠薬強盗に遭った。意識を失い、ラップトップを含めて身ぐるみ剥された。薬の作用が強く、今でもなお後遺症がある様子だった。そのせいで、約3週間もの間、授業を休むことになり、ようやく木曜日にデリーに戻れたとのことであった。 睡眠薬強盗については、話としては聞いたことがある。しかし、自分の身近な人、それも屈強な地元の人間がそのような事件の被害に遭っているという話はかなり衝撃的であった。現在の姿はかなり痛々しいのだが、少なくとも事件以前の彼の姿は、用心棒でも務まりそうな体躯であり、また性格的にも決して不注意なタイプではない。そんな彼が、そうした事件の被害者になり、甚大な損害を被ったことにショックを受けた。 このような被害に遭わないようにするためには、行動の計画段階と実行段階での警戒が可能である。旅行を例に取ると、行き先やルート、移動手段の決定という計画段階での警戒と、現場での警戒に分けて考えることができよう。現場でできる警戒は限られている。要するに、気をつけるしかない。自分の場合は、注意力に欠ける人間なので、現場での警戒には自信がない。そのため、計画段階でリスクを下げることが特に必要だと考えている。日本国内では航空機の利用を嫌っていたのにもかかわらず(東京=博多間新幹線移動が最たる例)、インド国内での移動に航空機を好んで使っている理由の1つには、(もちろん最大の理由は時間節約だが)バスや鉄道での移動よりも犯罪リスクが低いと考えていることもある。しかし、リスクをゼロにすることはもちろん不可能であるし、また金銭コストという代償も伴う。 誰だってトラブルには遭いたくない。しかし、トラブルを避けるがために、行動を抑制してしまうのももったいない話だ。今回のような機会に自分の防犯体制を見直し、できるだけリスクを下げるように努めながら、しかし行動的であり続けたいと思う。 PR ![]() ![]() |
プロフィール
HN:
toshi
性別:
男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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