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インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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日本の大学院で授業登録と言えば、履修届を記入し、指導教授の印をもらい、事務室に提出するだけだろう。ここJNUでは、学費や寮費の払い込みを含めた一連の手続きを要し、そのために約1週間の登録期間が設けられている。

結論を先に書いてしまうと、入学時の手続きに比べればはるかに容易であった。そもそも手続き自体が簡素なのだが、涼しい気温(夜は寒いが手続きは日中行われる)、JNU内の地理やシステムへの適応といった違いも影響している。不慣れな環境、および夏の暑さの下、多くの窓口をめぐりながら1つ1つわかりにくい手続きを進めていかなければならなかった入学手続きは大変な困難であった。それに比べればずっとましだが、それでも面倒なことに変わりはない。

次学期の参考とするため、ここに記録を残す。


冬セメスターは1月5日に始まるが、前日の4日までに授業登録を終えねばならず、4日までの1週間が登録期間とされていた。だが、登録期間内にはインド政府の文化交流部門(ICCR)が振り込みを終えてくれないため、自分のようにICCRの奨学金を受けている外国人留学生の手続きは遅れるという話を事前に聞いていた。したがって期限ギリギリに手続きに着手するのが最も合理的な選択であると思われたが、興味本位から、早めに動きだしてみた。

12月31日(水)

アドミニストレーション・ブロック(事務棟)を訪れる。とりあえず外国人留学生担当の部署へ(20号室)。最初に訪れるべきはそこで正解だった。すでに手続きを始めている留学生もちらほら。ノートに名前と所属を書き、授業料の支払いに必要なスリップをもらい、そこの責任者のサインをもらう。指示を受け、授業料の支払いを行う部屋へ移動(13号室)。インド政府奨学金である自分は、ICCRからの授業料の振込を確認して、領収書を受け取ることになる。ICCRの担当のおばちゃんを発見し、ICCRの…、と言いかけたところ、「ICCRからはまだ振り込まれていない、20号室へ行け」と言われた。そこから今来たのだが…、と思いつつも素直に20号室へ戻る。20号室でそのことを伝えると、「そうか、また明日来い」とのこと。今日明日、すなわち大晦日or正月にインド政府が振り込みをするとは思えないが。

授業などに関する掲示を確認するため、所属のセンターを訪ねる。授業に関する掲示はまだなかったが、多くの学生や教員が来ていることに驚かされた。指導を受けている教員2名や、クラスメート1名にも会えた。ただし、話によれば、多くのクラスメートはまだ故郷から戻ってきていないらしい。センターのオフィスにいた学生は前学期の成績を確認していたようだ。込み合っていたので自分は確認しなかったが、クラスメートが後で教えてくれた。毎度のことだが、ここに個人情報保護という観念はない。

1月1日(木)

無駄だろうとわかりつつも、近くで用事があったため、事務棟を覗いた。意外なことにオフィスは開いていた。ただ、ICCR担当のおばちゃんがいない。席を離れているだけかもしれなかったが、会ったところで手続きを進められるとは思わなかったため、撤収した。

1月2日(金)

ICCR担当のおばちゃんが見当たらない。が、周りの職員に尋ねると、いるから少し待てとのこと。5分くらい待つと現れた。ICCRの…、と言いかけたところ、またしても、ICCRからはまだ一切小切手を受け取っていない、20号室の責任者に言ってICCRに電話してもらえ、と言われてしまった。状況はやはり進んでいない。言われたとおりに伝えたところ、「私はちゃんとすべてのリストをICCRに送った。今日か明日には来る」との返事。明日は土曜日だからないと思うが…。

1月5日(月)

登録期間最終日。ただし仮に終わらなくても明らかに自分の手落ちではないので焦りはないが、いろいろと忙しくなるので、早く終わらせたいという気持ちが強い。朝10時、こちらの感覚では朝一番で、オフィスを訪ねる。が、まだICCRから小切手が送られてきていなかった。担当のおばちゃん曰く、最も可能性が高いのは今日だと言う。今日か明日には来るという言葉を連日聞かされている。

登録の遅れを認めてもらうため、所属のセンターの事務室を訪ねて事情を説明したところ、2つの重要な事実が判明した。1つは、登録期限が7日(水)まで延期されていたということ。まだ時間はあるから、それまでに終わらせなさい、と言われてしまった。もう1つは、入学時の手続きとは違い、フォリオという手続きのための台紙はセンターの事務室で配布しているため、授業料の振込がまだでもその間に手続きを多少は進めておくことができるということであった。そのためには今学期分の寮費の支払いを先に済ませる必要があると言う。寮に行き、列に並んで30分ほど待たされたのち、支払いを済ませた。列がまだ残っているにもかかわらず、会計担当者が昼休みに入ろうとしていたが、なんとかギリギリその前に処理を済ませた。昼休みの後、センターの事務室でフォリオをもらう。説明書き1枚と、氏名や授業登録などを記載する台紙6枚。同じことを6回繰り返し記入することになる。それぞれ提出先が違う。それでも入学手続き時よりかなり簡素なフォリオに一安心。帰宅後、フォリオに必要事項を記入。

1月6日(火)

朝一番で事務棟を訪れると、ICCRからの振込が完了していた。無事に授業料の領収書を入手した。外国人留学生の授業料は1セメスター(半年)で600ドル(Rs. 28440)。ただし、研究科によって異なるところもあるらしい。国際学研究科のインド人学生の授業料は、Rs. 120。つまり、外国人はインド人学生の237倍。それでも年間約10万円だから、日本に比べれば安い。

フォリオの記載も完了しており、払い込みも完了したため、あとは必要な署名を集めて、提出するだけとなった。まずは指導教員の1人であるMMを探す。この日は午後にMMがコーディネートする研究会があるため必ず現れる。研究室を訪ねたが不在。と、同じくMMを探していたクラスメートに合流。彼がMMに電話をすると、MMは午後1時に来るとのこと。

午後1時に出直してきたが、不在。午後2時ごろ、ようやく現れた。が、2時半に始まる研究会の準備で忙しいようで、署名をもらう暇がない。フォリオを預け、研究会の間に書いてもらうことになった。研究会終了後、署名の入ったフォリオを受け取る。次はセンター長の署名だが、もう帰宅してしまったとのことだったので、センターの事務室にフォリオを預け、あす朝に署名してもらっておくことになった。

1月7日(水)

登録期間最終日。

指示された10時半にセンターの事務室を訪れる。まだ人が来ていなかった。11時からの研究会に出席し、その後受け取ることにした。午後1時半、予定より長引いて終わった研究会の後、センター長の署名の入ったフォリオを受け取る。後は研究科の事務室で手続きを済ませばほぼ完了なのだが、この時間はランチタイムに入ってしまっているため、出直すことに。学外の食堂(Secular House Canteen)で昼食を済ませ、研究科(School)事務室での手続きへ。午後2時半からの研究会にも出る予定だったが、これに出席していたら手続きが今日中に完了しないことは明らかであったため、やむなく断念。長い列に並んで研究科事務長の署名をもらい、フォリオ2枚を提出。あとは、センター事務室、学生部事務室(Office of the Dean of the Students)、寮に各1枚提出するだけ。残り1枚は自分用の控え。手続き期間最終日の夕刻、無事に手続きを終えた。

入学時の手続きに比較してかなり簡素であった。大学側の標榜する「単一窓口登録システム(single window system of registration)」は事実に反していると思うが、事務棟での手続きを要する外国人留学生を除けば、所属のスクールで大方の手続きは完結する。入学手続きもせめてこのくらいにしてくれれば良いのだが。ICCRも予想より早く仕事をしてくれた。おかげで、当初の期限ではないが、延長された期限内に手続きを終えることができた。
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自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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