インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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リサーチ・メソドロジー(研究方法論)の授業は、最後の定量分析のパートに入っている。授業は予想をはるかに超えて、基礎的な内容からスタートした。データの種類、グラフの種類、平均の種類・・・などなど。正直なところ、もっと実践的な内容を期待していたのでがっかり(最終的にはそこまで到達することを期待している)。ただしほかの学生の反応を見ると、そこから始める必要があるのもわかる。また、担当教員は疑いの余地なく極めて優秀な人物なのだが、定量分析に関しては教え方が下手。たとえば、あるグラフの種類を説明するとき、そのグラフの特徴(利点など)に関するテキストの記述を読み上げ(テキストは教員のみが持っている)、おもむろにデータを示して、さあグラフを書いてみよう、と言う。当然、その説明だけではどんなグラフを書けばいいのかさっぱりわからないので、学生は右往左往。そのような感じで、無駄に時間がかかり、なかなか進まない。
データには身近な例を使い、取り組みやすくしようという意図はうかがえる。だが、使う例が悪い。たとえば、学生の体重をデータに使う。女性も含む(だいたい半分)すべての学生に体重を言わせ、それをデータ・セットとする。年齢も使った。「差別的でない(politically correct)かい?」「君たちの気分を害さなければいいんだけど」などと言っているので、繊細な質問であることは承知しているのだろうが・・・。もちろん日本でこれをやったら大問題だろう。 ただし、この無神経な(わかっていてもわざとやっているのかもしれないが)質問のおかげで、思わぬ収穫があった。他の学生の年齢を知ることができたのだ。これまでのJNU生活から感じた範囲内では、日本での生活と比べて、年齢は重要視されていない。話題にすることも少ないし、書類上に書かされることも少ない。そのため、他のクラスメイトの年齢を知らなかった。知らなかったというよりは、みんな順調にストレートで学年を重ねてきた場合の年齢である22-23くらいだと思いこんでいた。が、実際にはもっと多様であることがわかった(具体的には書かないが)。自分が当然一番年上なのだろうと思っていたが、それも事実ではなかった。 ちなみに、年齢に対する意識の違いというのは、政治の舞台を見ていても感じることがある。現首相は76歳(1932年生)だが今度の選挙でも首相候補であるし、最大野党の首相候補に至っては現在81歳(1927年生)だ。 プライバシーの観点においては大いに問題のある質問であったが、おかげで1つの誤った認識が解消された。これまでは、自分が年上で、経験もずっと豊富だという前提で接していた。今後は彼らを見る目も少し変わるかもしれない。 PR ![]() ![]() |
プロフィール
HN:
toshi
性別:
男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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