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インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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この1週間は非常に辛かった。精神的に。

[23日月曜日]

先週末から月曜までの3日間の国際会議が終わり、夜は在住日本人の集まりに顔を出してから自室に帰った。すると、インターネットが動いていないではないか。とりあえずモデムの電源を切ってみたり、PC側で接続の修復を試みるが、ダメ。悪戦苦闘の末、ふと電話機に目が向いた。もしや、電話回線そのものがダウンしているのではないか。そこで受話器を取ってみると、何の音もしない。これだ。電話回線がそもそもイカレてる。モデムのランプを見ても、確かにそうだ。

翌朝に復旧していることを祈って眠りに着いた。

[24日火曜日]

全体的な障害なら、近いうちに復旧されるだろうと踏んでいた。だが、翌朝になったも一向に復旧しなかった。しかも周囲に聞いたところ、他の部屋ではとくに問題は起きていないという。となると、自力で対応をしなければならない。

初年度に利用していたローカルなプロバイダーとは違い、MTNLは大きな企業であるから、ウェブサイトを見れば連絡先がわかる。しかし、本部に連絡していては対応が遅れてしまうだろう。

近くにオフィスがあるらしく、電話機の取りつけのときはそこから人が来ていた。だが、連絡先がわからない。場所もわからない。そこで、まずは、JNU内の分室を訪ねてみた。そこの人が担当でないのはわかっていたが、とりあえずという意味で。

固定電話が動いていないのだということを伝えると、こちらの住所と電話番号を聞かれたので、答えておいた。そして「ティーケー」(OKの意)の一言。むこうはヒンディー語のみのやりとりで不安がある。これでいいのか?ともかく、こちらの電話番号は確かに伝えたのだからしかるべきところに連絡をしてくれるはずだ。

いつ修理が来てもいいようにこの日はできるだけ自室で過ごしたが、それ以降なんの進展もなかった。

インターネットは夜に大学図書館で利用したが、接続速度が遅くてイライラする。前はもっとましだったような気がするのだが。そういえば、コンピューター室の利用時間が夜8時までではなく夜10時までに延長されていた。学期末の時限措置。これには少し助けられた。

[25日水曜日]

前日トラブルを伝えたので、おそらく今日来るだろうと考え、自室で待っていた(もちろんいろいろ作業をしながら)。

しかし、夕刻になっても何の進展もない。そこで、JNU内の分室を再度訪ねた。違う人物だったので、トラブルの内容を再度伝えると、自分に電話番号を渡してきた。ここに電話しろ、とのこと。

じゃあ一昨日の対応はなんだったのか。もしもこれが一昨日と同じ人物だったら物理的に激しく抗議を行っていたところだが、違う人ならそうもいかない。おとなしく引き下がり、受け取った電話番号にかけた。が、何の反応もない。もう日暮れで営業終了だろうか。

ともかく、手掛かりは得た。

普段は安眠できる体質だが、何となくストレスのためか、眠りにつけない。翻訳の仕事をして夜を過ごした。

[26日木曜日]

朝10時、早速電話。誰かがでた。しかし、どうも違う番号にかけろと言っている(ヒンディー混じりで)。そこで言われた違う番号にかけたところ、ようやくそれらしき部署につながった。トラブルの内容、住所、電話番号を伝える。いつ直しに来るのかと聞いたところ、「今日だ」との返事。これで今日中に何とかなりそうだ。

午前中、進展なし。昼にもう一度かける。違う人だろうか、新たなトラブルを聞くような感じで、もう一度住所や電話番号を聞かれる。

夕刻、今日3度目の電話。こちらが話し出すなり、「Working, working」とだけ言って通話を切られた。

いつまでたっても来ない。もう日暮れだ。もう一度電話をかけると、誰も出ない。もう帰ったようだ。

怒りがつのる。破壊的衝動というのはまさにこういうことを言うのだろう。深呼吸をして、精神を落ち着かせようと試みる。しかし、落ち着かない。眠れないため、夜は遅くまで論文を読んで過ごしていたが、それも身に入らない。

[27日金曜日]

朝から何度もオフィスに電話をする。この日も10時ごろにようやく出た。昨日1日を棒に振ったことなどを激しく抗議する。むこうは行くから待ってろという。10分以内か、20分以内かと食い下がる。「30分以内」との言質を引き出し、とりあえず電話をきる。

電話をするこちらの語気も強まる。自室の通信状況は悪いため、寮の前の広場で通話をしていると、何事かという目で周囲が自分を見つめていた。

10時半。来ない。まあ、30分と言って30分で来るなんて思ってやいない。ここはインドだ。そう言い聞かせる。

11時。来ない。もう一度電話。まだ向かっているらしい感じはない。「すぐに来い」と怒鳴りつける。向こうも「すぐに」と答えて電話を切る。怒りに充ち溢れた話ぶりに、近くにいた警備員が心配してくれた。ヒンディー語なので何を言っているのかわからなかったが。

11時半過ぎ。来ない。電話。「今日行くさ」のようなふざけた答え。さっきの「すぐに」は何だったのだ。何時だ、と問い詰めると、「2時」との答え。ふざけるな、と怒りをぶつけると、「1時」。とにかく時間通りに来いと怒鳴りつける。

1時に人と会う約束をしていたが、2時にしてもらった。一緒にランチを取る予定だったが、相手は朝食を取っていなかったらしく、ランチが遅くなってしまい、迷惑をかけた。

生まれて間もない子猫たちを見つめて心をなだめる。寮の自室の目の前が子育ての場になっているのだ。

1時。来ない。電話。「向かってる」。本当か?

1時30分。来ない。

1時50分。来ない。もういい。2時の約束のために寮を離れた。

4時前、電話がかかってきた。どうやら修理の人が来たらしい。今何時だと思っていやがる、と口に出かかったが、おさえて、1時間で戻るから待ってろと伝える。

5時に部屋に戻る。屋外の回線の問題であったらしく、修理は終わっていた。機能が回復したことを確認。作業に来たオヤジに怒りをぶつけたいところだが、抑える。怒りを呑み込んでしまう性格は精神衛生に良くないんだろうな、なんてことを考える自分もいた。

ともかく、これでインターネットというライフラインが復旧した。週末まで続いていたら、週末はネット環境のあるホテルで過ごす予定でいたが、その出費は未然に防がれた。

一連のトラブルにおける最大の損失は、もちろん、自分の精神衛生状態だ。
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プロフィール
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toshi
性別:
男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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