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インド・ニューデリーのジャワーハルラール・ネルー大にて国際関係を学んでいた留学生の記録。
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故障発生による、急遽の帰国。松葉杖をついての帰国の旅路。

故障発生当日に翌日の便を取ったはずが、何の勘違いか、まちがえてその2日後(故障発生から3日後)の便をとってしまったので、それほど急ぎの帰国という感じはしない。

帰国の足に選択したのは、エア・インディアの直行便。デリー=東京の直行便としては他にJALもあるが、エア・インディアのほうが安いし空いているので、特にこの混雑期でこの負傷状況なら、空いているエア・インディアだ。ランクはエコノミー。往復で約Rs. 30,000。さすがにこの時期は普段よりすこし高い。

寮から空港までは、Easycabsで。予約時に指定した時刻の20分前に来た。偉い。

空港ターミナル入り口。いつも無愛想な警官も、今回はこちらを気遣ってくれた。航空会社のカウンターで車椅子を借りなさい、とアドバイスをくれた。そうするつもりだ。

最小限とはいえ十分重い荷物を背負い、松葉杖をついて歩く。正直辛い。少し歩くと腕がつかれる。

エア・インディアのカウンターでチェックイン。松葉杖の状態のままで列に並んで待っていると、ある他の乗客が車椅子を持ってきてくれた。日本語を操る欧米系の女性。多謝。

列で自分の前に居たのは若い日本人女性1人。預け荷物をベルトコンベアに載せようとするが、重いらしく、手こずっていた。普段なら手助けをすべきところだが、今日はそれができない。それどころか、その女性の手続きが終わって自分の番になるとき、荷物持ちましょうか、と自分に声をかけてくれた(が、預ける荷物はなかったので断った)。今の自分が無力な存在であることを痛感。

チェックイン手続き。座席については、オンラインでのチケット購入時に指定しておいたので聞かれなかった。手続きの最後に、係員が「手助けが必要ですか?」と聞いてきた。もちろん。手回しできない車椅子に乗せられており、介助なしではどうにもならない。

しばらく列の横でそのまま待つ(その間、出国手続き書類を記入。もう慣れたもの)と、係員が1人来てくれた。車椅子を押してもらい、出国手続きカウンターへ。列をなして待っている人たちを追い越して、カウンターへ。しかし車椅子用のカウンターに職員がいなかったため、通路の中途半端な場所で待たされる。すぐに他のカウンターに呼ばれ、手続き。こうやって優遇されて悪い気はしない。

つぎはセキュリティチェック。ここでも別枠。クルーと車椅子の人用の場所があった。そこは空いていたので、列に並ばずさっさと手続き。荷物と杖をスキャン。そういえば、本来ラップトップは荷物から出さなければならないのだが、中に入れたままだったし、指摘もされなかった。

これで搭乗準備完了。また出発まで2時間近くあった。さて、これからどうすればいいんだ?

搭乗ゲートの近くまで車椅子で押してくれると言うが、それからずっとそこで待っていろというのか?だいぶ時間もあるので、トイレに行ったり、食事をしたりしたい。それらにずっと係員をつきあわせるのは悪い気がする。

なので、車椅子はここでもう結構。あとは杖で自力でなんとかする。ということにした。

しかしすぐにこの判断を悔いた。まずトイレに行ったのだが、その場所から最寄のトイレまではかなりの距離があった。荷物を背負って杖で行くのは大変であった。途中で休憩しながらなんとかたどり着いた。

ずっと座ってまっているのも気分的にしんどいので、ちょくちょく杖をついて歩いた。本当にいちいち大変だ。慣れればもっと楽に動けるようになるのだろうか。

そういえば、空港は徐々に進化している。今回は、マッサージのコーナーが新たに出来ていた。9月には無かったはずだ。

しばらくして、出発便の遅れが表示された。出発予定が1時間延びた。過去の経験から、嫌な予感。

そのままロビーで2時間半ほど待たされた。

その間、健常時は気付かなかったことに気づく。車椅子客の多さだ。インドには、「確かにその体形では歩けないだろうさ……」と思わせるようなマダムが多い。車椅子で運ばれてきて、搭乗ゲート近くの椅子に移され、そこで待っていた。ずっと係員が付いているわけではなかった。移動したい場合は呼べばいいのだろう。自分もそうすればよかった。しかし、まだそういうメンタリティーが身についていない。何というか、他人の手を煩わせるのが癪なのだ。

結局、自力で杖をついて搭乗も行った。列に並び、杖をついて歩いて乗り込んだ。もう腕が限界。

なお、利用する便がキャンセルとなるのが最大の懸念事項であったが、それは回避された。2時間ほどの遅れで出発となった。

機内の狭い通路を苦心しながら杖をついて進み、自分の席へ。通路前の前が開いた席を取ったはずだったが……?なぜか違う。通路側ではあったが、前後に座席のある席。事前に席を指定したのは何だったのか。自分のミスか、さすがエア・インディアということなのかはわからない。

杖は隣の席に立てかけておいたが、固定しないといけないらしく、キャビンアテンダントに注意された。窓際の席に移って窓際に杖を立てかけることを提案されたが、足元に横たえることで解決。3-3-3の座席配列の中央部3席を占拠した。自分だけがそうしたわけではなく、十分空いていたため、多くの他の乗客も1人で席を3つほど使っていた。

機内で面倒だったのは、通路が狭くて杖の使用が困難なため、動きがとれないことだ。機内での移動といえば、トイレくらいしかない。幸い、席からトイレまではすぐだった。3mくらい。なので、杖は使わず、片足で跳ねてトイレまで行った。

7時間弱のフライトで成田着。日本時間午前10時ごろ。

他の客をやり過ごし、最後に降りる。問題は、機体を出たところから車椅子を運んでもらうかどうかだ。何となく頼みそびれ、聞かれもしなかったので、結局そのまま自力で行くことになった。

誤算だったのは、ターミナル内の移動距離が想像よりも遥かに長かったことだ。ターミナルの一番端に到着していたのだ。途中休憩を挟みながら進んだ。何とかたどり着き、入国手続き、税関チェックを通過。税関チェックでは杖を見られた。

そこから先、特に困難は無かった。ちょうどすぐにリムジンバスがあったので、ほとんど待たずに済んだ。バスへの搭乗は職員が手伝ってくれた。そしてリムジンバスの終点には、親に車で迎えに来てもらった(これはいつもと同じ)。無事帰宅。

今回の教訓。無理をせずに、手助けを頼もう。
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toshi
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男性
自己紹介:
2008年7月から2010年5月まで、ジャワ―ハルラール・ネルー大学留学。
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